UbuntuのWaylandでFcitx5 Mozcを完全対応で動かす
Fcitx5 mozc をWayland 完全対応で動かすのに、すこし悩んだので記述しておけば誰かの役に立つかと思いこの記事を作りました。参考になれば幸いです。
Step.1 必要なパッケージをインストールします。
$ sudo apt update
$ sudo apt install fcitx5 fcitx5-mozc fcitx5-config-qt fcitx5-gtkQTとGTKのどちらでもエラーなく動くように、GUI設定ツールも含めてインストールします。
Step.2 環境変数の設定をします。（Wayland対応）
$ mkdir -p ~/.config/environment.d
$ nano ~/.config/environment.d/fcitx5.conf~/.config/environment.d/fcitx5.conf の中身は以下のようになります。
INPUT_METHOD=fcitx
GTK_IM_MODULE=fcitx
QT_IM_MODULE=fcitx
XMODIFIERS=@im=fcitx
SDL_IM_MODULE=fcitx
GLFW_IM_MODULE=fcitx保存後、ログアウト・再ログインが必須です。（systemdが環境変数を再ロードするため）
Step.3 自動起動の設定をします。（systemdに準拠）
$ mkdir -p ~/.config/autostart
$ nano ~/.config/autostart/fcitx5.desktop~/.config/autostart/fcitx5.desktop の中身は以下のようになります。
[Desktop Entry]
Type=Application
Exec=fcitx5
Hidden=false
X-GNOME-Autostart-enabled=true
Name=fcitx5
Comment=Start Fcitx5 input methodStep.4 動作確認をしてみましょう。
再ログイン後に確認します。
$ ps aux | grep fcitx5起動していればOKです。
mozcの設定 GUIを確認します。
$ fcitx5-configtoolmozc を有効化して「日本語 と Mozc」を入力メソッドに追加してください。基本形はここまでです。以下のオプションは必要に応じて行ってください。
オプション：systemdユーザーサービスとして起動したい場合（高度）
さらに一歩進んで「systemd user unit」として起動したい場合：
$ mkdir -p ~/.config/systemd/user
$ nano ~/.config/systemd/user/fcitx5.service~/.config/systemd/user/fcitx5.serviceの中身は以下のようになります。
[Unit]
Description=Fcitx5 Input Method
After=graphical-session.target
[Service]
ExecStart=/usr/bin/fcitx5
Restart=on-failure
[Install]
WantedBy=default.target有効化してログイン時に起動：
systemctl --user daemon-reload
systemctl --user enable --now fcitx5.serviceまとめ
| ステップ | 内容 |
|---|
| 1. パッケージ | fcitx5, fcitx5-mozc, fcitx5-gtk など |
| 2. 環境変数 | ~/.config/environment.d/fcitx5.conf に記述 |
| 3. 自動起動 | ~/.config/autostart/fcitx5.desktop を作成 |
| 4. 動作確認 | fcitx5-configtool で GUI 設定と確認 |
| 5. （任意） | systemd user unit での起動管理 |
